NPO法人男女共同参画フォーラムしずおか 様
非営利活動
ENJOY YOUR WORLD.
計画書と報告書を含む書類の作成・確認ワークフローをkintone上で構築し、作業生産性の向上させました。また、過去の経験を未来の知見に変えるようなデータベースづくりができました。
◯kintone導入前はどのような形で業務をされていましたか?
私たちは静岡市を拠点に、男女共同参画社会の実現に向けた事業を展開しています。
主要な事業の一つとして講座の企画・運営があり、長年の活動を経て経験と知見をかなり蓄積してきました。しかし、それらに簡単にアクセスでき、未来の企画に活かすための仕組みがないことが課題でした。
私たちは講座ごとに計画書と報告書をWordで作成してストックしており、これらを通じて開催日時や目的や詳細、受講者の数や属性、受講後の感想、企画時の工夫とその結果、成功や失敗、反省点など、経験を振り返られるようになっています。つまり計画書と報告書は、私たちにとって企画力を向上させ、より良い講座を創り上げるための教科書のような存在です。
ただ、多い時で年間約100回の講座を20以上のジャンルにわたって開催し、講座事業自体も15年間続けてきたため、書類の量が膨大になっていました。
例えば「上野千鶴子先生の講座を開催した日時」を調べるだけでも、年度別フォルダを一々ひっくり返して探さなければならず、手間と時間がかかっていました。結局過去書類を探すのも億劫になり、活用できるはずの豊富な経験と知見が見過ごされてしまっている状況でした。
ワークフローをクラウドに移行して生産性の向上を図りながら、データベースを形成していく業務改善がぜひとも必要だと判断しました。
・過去書類をデータベースとして活用できないため、企画力アップに寄与するはずの経験と知見が豊富にあるのにそれを活かせられない
・目的のファイルを探し出すのに時間と手間がかかっていた
・Wordでの書類作成に生産性と品質上の難点があった
・将来的にクラウドでデータベースが形成されることで、過去書類へのアクセスがしやくなり、講座の品質向上に繋がる企画力磨きが期待できる
・検索性が格段に上がり、目的の書類を簡単に見つけて参照できるようになった
・書類作成時の項目記入がスムーズに行えるようになり、生産性と品質が改善された
◯システム化を行った結果、どのような業務改善が図れましたか?
計画書と報告書を含む書類の作成・確認ワークフローをkintone上で構築しました。kintoneベースのワークフローを業務現場で回していけば、自ずと検索性に優れたデータベースができていくことを期待しています。目下の業務改善に関するところで言いますと、kintone導入をきっかけに作業生産性の向上を試みました。例えば特定の言葉の表現がWordだと人によって書き方のばらつきが起こるのですが、言葉表現のデータを別途作成し、計画書や報告書作成時にそこから紐づけて入力可能にすることで表現の統一をしやすくしました。
また、講師リストも同じように作成し、講師名、連絡先など個人情報、謝金の支払い記録、依頼回数などの情報を簡単に計画書や報告書内に引っ張って来て入力できるように設定しています。さらに、特定の項目を職員全員がチェックして初めて書類が次の段階に移るといったワークフロー自動化も実施しました。
kintoneの業務現場への定着はまだ始まったばかりで、昔の書類もまだkintoneに移行してないため、具体的な業務改善の効果はこれからですが、過去の経験を未来の知見に変えるようなデータベースづくりの最初の一歩を踏み出せたように思います。
◯ジョイゾーを選択したポイント
最初は1年間ほど自力でkintoneを開発していました。ワークフローをkintone上で構築しようと頑張ってみたものの限界を感じて、ジョイゾーさんに問い合わせメールを出したのがきっかけです。担当の方には親身になって対応して頂けて、自分たちの方がITの先輩だと偉ぶるようなところは全くなく、こちらのちょっとした不便や不具合の相談でも意図を汲んでアドバイス頂けました。本当に心強い存在です。
◯打ち合わせにおいて、Zoomの対応にどのような印象を持たれましたか?
全ての打ち合わせとkintone開発は全てジョイゾーさんとオンラインで行いましたが、不便や慣れなさは感じなかったです。
◯今後の展望について教えて下さい
「男女共同参画」といった、実現するのに未だに難しさを伴い、時間のかかる社会変革をミッションに掲げる私たちのような団体こそDXは必須だと考えています。「ジェンダー」という言葉を使ってはいけない時代がそれほど遠くない昔にあった事実を考えると、これからも粘り強く世の中に訴え続け、働きかけ続けていくことが必要で、このためには次の世代の人たちが参画したいと思える組織になること、講座を始めとする私たちの活動が価値あるものとして認められ続けることが重要です。「まだ紙で回っている職場なの?」と思われると人は働きに来たがらないでしょうし、長年の活動の中で蓄積してきた知見にアクセスできなければ企画力だって枯れてしまいます。だからこそのDXです。ペーパーレス化とデータベースの意義もここにあります。これらを目標として意識しつつ、職員の業務スタイルに合ったkintone活用の形をさらに模索し、定着を目指していきたいです。
利用人数 | 7人 |
利用部門 | 事務室 |
利用端末 | PC(Windows) |
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