エフコープ生活協同組合 様(2025年公開)
小売、サービス、保険など
ENJOY YOUR WORLD.
ロールプレイング研修を通じ、「使えるシステム」構築に必要な対話や協力の重要性を再認識しました
私たちエフコープ生活協同組合は、福岡県内で食品・日用品の宅配、食料品店の運営、共済・保険商品の販売、介護・福祉、葬祭など、多岐にわたるサービスを提供しています。
昨年に続き、今回は2回目のJ Camp受講になります。
受講メンバーは前回と異なり、また受講者の所属部門も多様になっています。各部門でDX人財の基礎力となる「DXに関する考え方」や「対話」ができる人財を増やすこと、各事業部や組織のDX推進力を広げていくこと、これが今回受講した理由です。
エフコープDX推進プロジェクト発足以来、モチベーションの維持や温度差といった課題に直面しつつも、当組合はDXによる業務改善に取り組んできました。
例えば、大規模な総会の受付業務では、従来の紙作業を電子化することで必要な人員が半減、従来通りの時間内に行うことができ、かつペーパーレスも実現できました。また、プロジェクト内では年度初めに課題を出し合い、毎月進捗状況も確認しあっています。
部門ごとの取り組みも学び合う場づくりも継続できています。
こうした成功体験を重ねていくと、新たな課題も浮かび上がりました。
それは対話と協働ができるDX人財の育成です。様々な部門でシステムの導入や切り替えが進んでいるものの、ともすればそればかりが目的と化し、開発者側が現場ユーザー側の要望やフィードバックを的確に拾い上げたり、機能や使い方を共有したりといった対話・協働の過程がおろそかになっていました。
幅広い部門から受講者を募りました。
今回は経理部、人事部、組合員活動部、利用事業部、無店舗支援部、機関運営・広報部と、幅広い部門からの参加となっています。
J Campのロールプレイング研修での学びが最も刺激的でした。
このように全方位的にシステム開発を俯瞰できる機会はめったにありません。
ユーザー側、開発者側、観察者側のそれぞれの立場を体験し、要望の聞き方、伝え方、さらには要望を基にした提案の組み立て方を学びました。
単なるスキルの習得にとどまらず、「使えるシステム」を構築するのに必要なユーザーの意見を吸い上げ、理解と協力を得ることの重要性を再確認する機会となりました。
例えば、当組合では経費精算システムを導入しましたが、この導入に伴う業務変更は全スタッフに関係するため、部門単独で進めるのは難しく、また、各部門のユーザーとの対話は不可欠で、時には反対意見や抵抗にも直面します。
これらは確かにDX推進にとって壁ですが、理解と協力を得ない独りよがりのシステム導入もまた失敗を招きます。
このような視点は、今後のDX推進において極めて重要だと気づかされました。
また、DXへの意識も大きく高まりました。
受講者は自分の所属部門に戻ると、これまで惰性で続けてきた紙ベースの業務や煩雑な業務が目に入るようになり、「これを効率化できないだろうか?」「ほかに改善できる業務はないだろうか?」と、積極的に考えるようになったのです。
そして改善策についてコミュニケーションする中、「これってJ Campのロールプレイングの再体験?」だとも気づきました。J Campでのロールプレイングは実際の業務改善の現場に即したトレーニングであることを改めて実感しています。
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・業務課題の洗い出しからデジタル化までの一連の業務改善プロセスを実践的に体験できた
・J Campで学んだ「ITツール導入ありきではなく、まず業務の整理から始める」というスタンスの大切さを改めて確認できた
・DXへの機運が組織内で徐々に高まり、課題ヒアリングからツール開発への具体的な落とし込みの動きが様々な部門で見られるようになった
・当組合のDXの現状に即したロールプレイングのシナリオをジョイゾーさんに作成して頂いたことで、受講者にとってより自分事として捉えやすいプログラムとなった
・DXに関して集中的に学ぶ時間を確保できた。通常の業務では得られないこうした学習の機会は非常に有意義であった
・例えば、仕事環境におけるデジタル化の進展が人事部の採用活動の成否を左右するなど、各部門の視点からDXが創出する価値を具体的にイメージできた
まず、J Campで学んだ「業務整理から始める」というアプローチを今後も続けていきたいですね。いきなりツールを導入したり、アプリを開発したりするのではなく、その前に業務内容を丁寧に分析し、課題を明確化したうえで、ユーザーと開発者が密接に連携するプロセスを大切にしたい所存です。
DXはこのような着実な取り組みの先に達成されるものと考えています。
それから、DX推進を一人で担当するのは能力的にも心理的にも負担となり、推進力にも限界があります。しかしJ Campが触媒となったおかげで、普段接点のなかった部門同士でもDXを軸とした新たな仲間意識が芽生えるようになりました。
DX推進の主力メンバーたちが部門を越えて相互に連携する、すなわち「DXチーム」の素地が組合内で徐々に形成されつつあります。今後は、このチームをさらに強化しながら、AIの活用や申請書の電子化など、継続的に業務改善に取り組み、全スタッフの働く基盤の整備を重点的に行う予定です。
エフコープ様は2023年に一度目のJ Campを受講されています。
その際の様子は以下のページよりご覧ください!
https://www.joyzo.co.jp/case/fcoop/
ご不明な点はお気軽にお問い合わせください。