kintoneの「メール共有オプション」機能を徹底解説!

こんにちは、笹川です。2024年10月のアップデートで提供が開始された「メール共有オプション」。2023年11月のCybozuDaysで発表されてから、ずっと気になっていた新機能に期待が高まります!

先日15日に機能が公開されたので、早速設定してみました!そして、見た目はメールワイズと似ているけれど、どんなところが違うのか?についても検証してみたので是非ご覧ください。

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1.メール共有オプションの機能

メール共有オプションは「メールの送受信をキントーン上で可能にし、キントーンとメール情報を連携するためのオプション」です。詳しい機能はメール共有オプションの公式ページをご覧ください。

本記事では、メール共有オプションを使えるようにするための手順と、実際に設定した画面を確認していきます。注意事項もありますのでぜひ最後までご覧ください。

メール共有オプションの利用手順

まずはじめに、サイボウズドットコムストアcybozu.com共通管理の契約状況から、メール共有オプションを試用または購入の申し込みをして、利用できる状態にしましょう。

そのあとは、次の手順で進めると分かりやすいと思います。

①メールアカウントの設定
メール共有オプションでメールを送受信するメールアカウントを設定します。詳しくはkintoneヘルプのメールアカウント設定ガイドをご覧ください。
メールアカウントは5個まで登録できます。

②メール共有オプションを利用するユーザーの設定
他サービス同様、メール共有オプションも利用するユーザーを指定します。cybozu.com共通管理から設定できます。こちらもkintoneヘルプをご覧ください。
利用するサービスを変更する(ユーザー単位
サービスの利用者を変更する(サービス単位)

ここまで進めると、メール共有オプションの画面を確認することができます!右上にメールのアイコンが表示されます。アイコン可愛いですね。

メール共有オプションでできること

メール共有オプションのアイコンをクリックするとメール画面に遷移します。

未処理、処理中といったメールの処理状況や対応者を設定することで、メールの対応状況を共有できます。

しかし!この機能の便利なところはそれだけではありません!kintoneのアプリと連携することで、より便利に使うことができます。機能は次の4つです。

まずは、「メール共有オプションからkintone」への連携機能2つを見ていきます。

①アドレス帳機能

kintoneのアプリをアドレス帳として利用できます。設定すると、メール作成時にkintoneアプリから宛先を検索したり、アプリのレコードにすぐ遷移したりできるようになります。

アドレス帳に設定できるアプリは1つだけなのでご注意ください。(詳しくはkintoneヘルプ>メール共有オプション>アドレス帳をご覧ください)

②メール転記機能

受け取ったメールを、あらかじめ指定したkintoneのアプリにワンクリックで転記できます。動きとしてはkintoneのアプリアクションに近い感覚です。転記先のアプリは2つまで設定でき、設定ごとにボタンが表示されます。

ボタンをクリックすると、指定した項目をアプリに転記できました。

問合せ対応など、後続の処理が発生するメールの対応に便利ですね。受信日時や件名、メール本文は転記できますが、添付ファイルは転記できないのでご注意ください。(詳しくはkintoneヘルプ>メール共有オプション>メール転記をご覧ください)

続いて、「kintoneからメール共有オプション」への連携機能を2つ。

kintoneシステム管理で、プラグインストアからプラグインをインストールします。使用するのは次の3つです。

・メール作成プラグイン
・メール履歴表示プラグイン
・メールスレッド表示プラグイン

メール作成機能

kintoneのアプリに登録されているメールアドレスに対して、kintoneの画面からからメールを作成できます。(詳しくはkintoneヘルプ>メール共有オプション>メール作成プラグインのページをご覧ください)

この機能では、別のアプリに登録したメールテンプレートをメール作成時に呼び出すことができます。レコードの値を本文に挿入することが可能で、添付ファイルにも対応しています。

メール履歴・スレッド表示機能

メール共有オプションでやり取りした顧客とのメールを、kintoneのレコード上に表示することができます。(詳しくはkintoneヘルプ>メール共有オプション>メール履歴表示プラグインメールスレッド表示プラグインのページをご覧ください)

メール履歴表示では、メールアドレスをキーに関連するメールを表示できます。顧客管理に設定をすれば、過去にどんなやり取りをしたかをすべて追うことができて便利です。

メールスレッド表示では、メール共有オプションからkintoneに転記されたメールのスレッドをレコードに表示できます。問合せ対応など、1つのメールについてメールを何往復するようなやり取りに向いています。

ここまでに紹介してきた4つの機能、「アドレス帳」「メール転記」「メール作成」「履歴表示」。これらの機能を使って、メールの情報や対応内容をkintoneの中に集約すれば、チームでの情報共有がスムーズにできますね!

「まずは一度設定してみたい!」という方は、kintoneアプリストアに用意されているメール共有オプション機能体験パックを使うのがおすすめです。

また、本記事では紹介しきれなかった機能も、kintoneヘルプのメール共有オプション>kintone連携ページにまとめられていますので、気になる方はぜひご覧ください。

2.メール共有オプション利用で注意すること

○メールワイズとの併用
メール共有オプションは、メールワイズとの併用はできません。メールワイズを解約した場合は、30日後にメールワイズのデータが消去されるまで待ってから、利用可能となります。

○kintoneの契約コース
kintoneはスタンダードコース以上の契約が必要です。ライトコースでは使えないのでご注意ください。

○利用ユーザー数
利用ユーザー数に制限があります。最大利用ユーザー数は300名なので、利用予定のユーザーを必ず確認しましょう。

その他の注意点は、メール共有オプションの利用条件と注意点をご確認ください。

3.メール共有オプションとメールワイズの比較

さて、とても便利なメール共有オプションですが、メールワイズとは併用ができないとなると、いずれかを選ぶことになります。

メールワイズとはどう違うのでしょうか?比較をしてみましょう。

①料金

メールワイズはユーザーごとの契約であるのに対し、メール共有オプションはドメイン単位の契約になります。

メールワイズメール共有オプション
料金
(月額)
スタンダードコース 600円/1ユーザー
プレミアムコース 1,800円/1ユーザー
(※最小契約ユーザー数 5ユーザー)
5,000円
(※1ドメインあたり)

②機能

メールワイズの機能に対し、メール共有オプションに同じような機能があるか見ていきます。

まずは基本的なメールの扱いについて整理しました。最も大きな違いとして、メール共有オプションに一斉配信機能はありません

メールワイズメール共有オプション
アドレス帳
kintoneのアプリを利用
ステータス機能
コメント機能
フォルダ機能
全文検索
絞り込み
送信予約
個別送信
一斉配信×

続いて、kintone連携機能について整理します。メール転記とメールスレッド表示は、メール共有オプションだけの機能です。

メールワイズメール共有オプション
テンプレート
メール履歴表示
メールスレッド表示×
メール転記×

その他の機能として、メールワイズのみの機能は以下の通りです。

メールワイズメール共有オプション
メールスペース×
集計レポート×
電話履歴/訪問履歴×
アクセス権
メールアプリケーションや
機能ごとにユーザーの権限を設定可能

メール共有オプションの
利用ユーザーを設定
単体利用×
kintoneの契約が必要

メールの対応状況の管理方法には大きく違いはありません。

「一斉配信をしたい」「用途ごとなど、細かくアクセス権を設定したい」という場合はメールワイズが向いています。

メール転記機能を使ってkintoneでメールの内容を活用したい場合はメール共有オプションが便利です。

とはいえ、一斉配信については、kMailerを使うという選択肢もありますし、メール転記はフォームブリッジなどのwebフォーム連携に置き換えられるかもしれません。

用途や制限事項、料金などを加味して自社に合うサービスを選択しましょう!

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