kintone(キントーン)の5月のアップデートで、より便利に使える機能が増えましたのでご紹介したいと思います。
アップデート情報の詳細は下記kintoneサイトをご覧ください。
2021年5月版 主なアップデート
今回アップデートされた内容のうち、以下についてご紹介します。
・モバイル版でレコードコメントのリンク(URL)を取得可能に
・新着コメントの展開時に重複する「さらに表示」ボタンを一部集約
・レコードの権限設定に応じて、一覧画面上の編集・削除ボタンが利用不可に
・APIトークンごとに「メモ」を記録可能に
・設定者自身のアプリ管理権限を失う設定変更に対して警告する機能を追加
・アプリ作成者のユーザー名が表示されるように
・一覧・グラフの並び替えや削除後に保存完了を示す表示を追加
・スペースのポータル画面の各ウィジェットの表示・非表示を設定可能に
モバイル版でレコードコメントのリンク(URL)を取得可能に
モバイル版に「コメントのリンクをコピー」機能が追加され、モバイルからもレコードコメントのURLを取得できるようになりました。
1.「…」メニューをタップします。
2.「コメントのリンクをコピー」をタップします。
※コメントの「削除」ボタンは「…」メニュー内に移動しました。
3.クリップボードにURLがコピーされました。
4.コピーしたURLを、kintoneや、チャットやメールなどのツール上でペーストします。
メッセージを受け取った相手は、URLをタップすれば該当のレコード詳細画面へ簡単に遷移することができるため、コミュニケーションがより円滑になります。
※リンク先を閲覧する際は、kintoneへのログインや適切なアクセス権が必要です。
新着コメントの展開時に重複する「さらに表示」ボタンを一部集約
レコードコメントで、「さらに表示」が表示されている状態で「新着コメントがあります」をクリックした場合、新着コメント側にも「さらに表示」が表示され、「さらに表示」が2つ並んでしまうことがありました。
今回のアップデートにより、新着コメント側の「さらに表示」と、既存コメント側の「さらに表示」のどちらのボタンをクリックしても同じコメントが展開される場合(両者が近い場合)については、「さらに表示」ボタンが1つだけ表示されるようになりました。
【アップデート前】
「さらに表示」が表示されている状態で「新着コメントがあります」をクリックすると・・・
新着コメント側にも「さらに表示」が表示され、「さらに表示」が2つ並んでいました。
【アップデート後】
どちらの「さらに表示」ボタンでも展開されるコメントが同じ場合は、「さらに表示」が1つだけ表示されるようになりました。
レコードの権限設定に応じて、一覧画面上の編集・削除ボタンが利用不可に
編集操作を行うアクセス権限(レコードのアクセス権)がない場合に、一覧画面で編集・削除ボタンが押せないようになりました。
今までは、レコードの編集権限がない場合は、編集ボタンは押せて、保存ボタンをクリックした時点ではじめてエラーになる、という挙動でした。
今回のアップデートにより、権限がない場合は始めから編集・削除ボタンが利用不可になるため、“権限がないにも関わらず編集を試みてしまう”といったことがなくなります。
【アップデート前】
レコードの編集権限がないユーザーが一覧を開いた場合でも・・・
一覧画面では編集ボタンが表示されており、クリックすることが可能でした。
レコードを編集し、保存ボタンをクリックすると、「権限がありません」というエラーメッセージが表示されます。ようやくここで自分に権限がないことに気づきます。
【アップデート後】
レコードの編集権限がない場合、編集ボタンがグレーアウトされ、最初から利用できないようになりました。
※削除ボタンも同様に、アクセス権の設定に応じてグレーアウトされます。
APIトークンごとに「メモ」を記録可能に
「APIトークン」設定画面にメモ欄が追加され、各APIトークンに対してメモが書けるようになりました。
APIトークンはプラグインや連携サービスなどで利用しているユーザーも多いかと思いますが、利用目的や担当者名を残しておくことで管理がしやすくなりますね。
設定者自身のアプリ管理権限を失う設定変更に対して警告する機能を追加
アプリのアクセス権設定で、設定者自身のアプリ管理権限が含まれていない状態で保存しようとした場合に、設定を保存して良いか確認する注意ダイアログが表示されるようになりました。
自身のアプリ管理権限が含まれていない状態でうっかり保存してしまった場合、権限のある他のユーザーに権限設定の変更をお願いするという恥ずかしい事態になります。
また、同じユーザーが複数の行に該当するときは上の行の設定が優先されますが、それを知らずに、意図せず管理権限を削除してしまっていた、なんてこともあるかもしれません。
注意ダイアログが表示されたら落ち着いて設定を見直し、設定ミスが起こらないように気をつけたいですね。
※cybozu.com共通管理者はこの設定に関わらず、すべてのアプリに対してアプリ管理権限があるため、このメッセージは表示されません。
設定しているユーザー自身のアプリ管理権限が含まれていない状態で保存ボタンをクリックすると・・・
注意ダイアログが表示されました。
アプリ作成者のユーザー名が表示されるように
アプリのアクセス権設定画面やプロセス管理の設定画面でアプリ作成者を設定しているとき、アプリ作成者のユーザー名が表示されるようになりました。
“アプリ作成者”とだけ書かれていても誰が作成したのか分からず、アプリ管理などで調べる必要がありましたが、今回のアップデートにより、誰が作成したアプリなのかが一目で分かるようになりました。
一覧・グラフの並び替えや削除後に保存完了を示す表示を追加
アプリ設定で、一覧やグラフの順番を並び替えたり削除を行った際に、それらの変更が保存されたことを示す通知が画面上部に表示されるようになりました。
スペースのポータル画面の各ウィジェットの表示・非表示を設定可能に
今までは、kintone全体のポータル画面でのみ、ウィジェットの非表示設定を利用できていましたが、今回のアップデートにより、スペースのポータル画面でも利用できるようになりました。
すべてのウィジェットを非表示に設定することも可能になったため、スペースのポータルをカスタマイズする場合の自由度が高くなります。
※「スペースのポータルと複数のスレッドを使用する」設定が有効のスペースでのみ利用可能。
おわりに
今回は盛りだくさんなアップデート内容でしたね。
個人的には、APIトークンの設定画面にメモ欄ができたことが嬉しいです。
kintoneは、基本機能にはない部分をプラグインや連携サービス、カスタマイズなどを活用することで機能強化できて便利です。APIトークンを利用するものも多いので、どのサービスで使用しているAPIトークンなのか、誰が見ても分かりやすい状態にしておくのは大事だなと感じます。
今後も便利な機能追加を楽しみにしています!
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