こんにちは、笹川です。今回はkintoneの帳票出力についてです。
kintoneは帳票出力のサービスと組み合わせることで、登録されたデータを使って様々な書類を出力することができます。ジョイゾーでも、見積書や請求書はkintoneから作成しています。ほかにもジョイゾーに職場体験に来てくれた子供たちに感謝状を出すのに使ったりもしています。
何かと便利なのでご提案する機会も多い帳票出力。ボタンをポチっと押せば出てくるので非常に便利なのですが、ときどきこんなご相談をいただきます。
「このボタン、隠せませんか。」
え、隠しちゃうの?と、一瞬びっくりしてしまったのですが、よくよくお話を聞いてみると「承認されたものだけ見積書が作成できるようにしたい」ということでした。見積書といえばお客様先に提示するものですから、間違いがあってはいけません。チェックしたものだけ出力できるのであれば安心ですよね。
今回は、ソウルウェアさんの帳票出力プラグイン「Repotone U(レポトン ユー)」を使って、実現できるかチャレンジしてみました!
見積書を作成する準備をする
見積書を出力するためにアプリを用意して、簡単にデータを入れてみました。
つづいて、「承認されたものだけ」を実現するためにワークフロー機能を持たせます。kintoneのプロセス管理機能を利用します。作成者が申請し、承認されるとステータスが「承認済」になる、という簡単なワークフローです。
プロセス管理は、2020年5月のアップデートでレイアウトが調整され、設定しやすくなりました。プロセス管理の設定はkintoneヘルプで詳しく解説されていますので、参考にしてみてください。分かりやすい設定例なども紹介されています。
RepotoneUを設定する
つづいてRepotoneUの設定します。プラグインをサービスサイトからダウンロードして、作成したアプリに適用します。
帳票を登録し、kintoneのフィールドを配置したい場所にマッピングしていきます。
マッピングができたら、帳票の基本設定・詳細設定をします。詳細設定に「帳票作成ボタンを表示する条件」というメニューがあります。
この機能を活用して、プロセス管理のステータス「承認済」の場合だけ、帳票出力ボタンを表示させるように設定しました。
承認済みレコードだけボタンが表示されるように!
ここで先ほど登録したレコードの詳細画面を開いてみます。プロセス管理のボタンが表示されていますが、ステータスが「申請中」の状態では、帳票出力ボタンは表示されません。
「承認済」までプロセスを進めてみると・・・
帳票出力ボタンが表示されました!すごい!
これで、うっかり間違った見積書を提示してしまうという事故は防げそうですね!
ついでに、レコードのアクセス権で「承認済」のレコードは編集不可にするとよいですね。承認した後に書き変えられてしまってはボタンを隠した意味がありませんので・・・。(レコードのアクセス権についてはこちらのブログをご覧ください)
さらにこんな使い方も
「帳票作成ボタンを表示する条件」では、プロセス管理のステータスのほかに、ユーザー/組織/グループ(ロール)や、一覧、フィールドの値を条件に指定することもできます。
例えば”顧客が法人の場合と個人の場合で作成する書類のフォーマットが変わる”というようなとき。通常であれば、自分でフラグを見てどちらで出力するかを選ばければいけませんが、この機能を使えば必要なボタンだけを自動で表示できます。
種別が法人なら、法人用の出力ボタンを表示。
種別が個人なら、個人用の出力ボタンを表示。
間違いを防ぐためには「必要なものだけが見えている」というのが一番なので、ぜひ活用していきたいなと思いました。
まとめ
今回ご紹介した機能はRepotoneU Proで実現可能です。RepotoneUにはほかにも便利な機能がいろいろありますので、是非試してみてくださいね!
ちなみに、RepotoneU Proは、ExcelとPDFのどちらでも出力ができるところも魅力です。Excelで出力すれば、Excelならではの関数や条件書式利用できるので、kintoneとExcelのいいとこどりができます。
Repotone Uは、Proのほかに、Excel出力のみのRepotoneU Excel、PDF出力のみのRepotoneU PDFも提供されています。Proよりも使える機能は少ないですが、Proが月額利用であるのに対し、Excel・PDFは買い切りプランなのでランニングコストを抑えることができます。
「何となくわかったけど、じゃあこんなことはできるの?」「色々あって、どのプランを選べばいいかわからない」という方は、ぜひkintoneの対面開発「システム39」の無料相談をご利用ください。プラグインの便利な使い方や、最適なプランをご提案致します。